
初期ヴァイキング銀貨にイスラム圏の銀が混ざっていた可能性で、この話題を追う歴史好きの友人と見たい文脈が少し見えてきます。

ヴァイキング銀貨、イスラム銀混入の兆候 記事の流れと主な事実
デンマークで発見されたヴァイキング時代初期の銀貨25枚について、オーフス大学とデンマーク国立博物館の研究チームが化学組成と鉛同位体比を分析しました。その結果、これらの銀貨はスカンジナビアで作られたものでありながら、西ヨーロッパ由来の銀に加えて、イスラム圏で流通していたディルハム銀貨由来の銀が混ぜられている可能性が高いことが示されました。銀の含有比率は約94%で、銅5%、鉛1%の均質な合金であり、表面ではなく内部の金属成分を調べたことで、埋蔵後の変化の影響を除外しています。
研究では、8世紀のアングロ・サクソンやメロヴィング朝の銀貨が原料だった可能性も検討されましたが、金やビスマスの含有量が合わず否定されました。一方、ダムフス銀貨の組成は810~880年代のディルハム埋蔵品やカロリング朝・アングロ・サクソン系の後期銀貨と類似しており、鉛同位体比もその中間に位置しています。これは、イスラム圏の銀が交易を通じて北欧に流入し、再加工されていたことを示唆します。
今回の発見は、850年以前のデンマークではディルハム銀貨の埋蔵例が少ないことから、銀そのものが貨幣ではなく、インゴットやリングなどの形で運ばれた可能性を高めています。研究チームは、これらの銀が「鉱山由来ではなく、一度使われたディルハムが溶かされて再利用された」と結論づけています。ヴァイキングの交易ネットワークの広がりを裏付ける重要な科学的証拠です。
主な事実
- デンマークのダムフス埋蔵品から出土した初期ヴァイキング銀貨25枚を対象に化学組成と鉛同位体比が分析された
- 銀貨は銀94%・銅5%・鉛1%の均質な合金で、内部成分から埋蔵後の変化を除外して評価された
- 金とビスマスの含有量、鉛同位体比から、西ヨーロッパ銀に加えイスラム圏のディルハム由来銀が混入していた可能性が示された
- 8世紀の西ヨーロッパ銀貨は材料として不一致と判断され、9世紀前半のカロリング朝やアングロ・サクソン系銀貨との類似が確認された
- 研究チームは、銀がディルハムとして使用された後に溶かされ、インゴットやリングの形で交易されたと結論づけた
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