衛星写真に映る、ピュージェット・サウンド海軍造船所に係留された原子力巡洋艦「ロングビーチ」の姿。船体中央部が特に目立つ独特の形状。
衛星写真に映る、ピュージェット・サウンド海軍造船所に係留された原子力巡洋艦「ロングビーチ」の姿。船体中央部が特に目立つ独特の形状。

世界初の原子力水上戦闘艦の処分が動き出した今、この歴史的な転換点を追う同僚やファンと見たい文脈が少し見えてきます。

世界初の原子力巡洋艦、ついに最終処分へ 記事の流れと主な事実

アメリカ海軍は2026年6月17日、世界初の原子力水上戦闘艦であるミサイル巡洋艦「ロングビーチ」の最終的な解体・処分に向けた手続きを開始した。1961年に就役し、1995年の退役後も核関連設備の処理が難航し、長期間、ワシントン州のピュージェット・サウンド海軍造船所に係留されていた。2012年に民間業者に売却されたものの、放射化した機器を含む中央船体の解体は進んでいなかった。

今回、米海軍は輸送・解体・非軍事化・最終処分が可能な事業者の選定に向け、作業概要書(SOW)のドラフトを公開。2026年7月10日まで業界からの意見を募っている。これは正式な入札ではなく、将来的な調達に向けた市場調査の一環とされている。衛星写真でも確認できるように、艦は今もその姿を留めている。

「ロングビーチ」は、ミサイルを主兵装とする初の艦として注目された。大口径砲を搭載せず、フェーズドアレイレーダーを支える大型の箱型艦橋を持つなど、当時としては革新的な設計だった。しかし、建造費・維持費の高騰や運用上の課題から、同型艦の建造は見送られ、唯一の存在となった。冷戦終結後の国防予算削減を背景に、3回目の燃料交換を見送り、1995年に退役した。

主な事実

  • 2026年6月17日、アメリカ海軍が原子力巡洋艦「ロングビーチ」の最終処分に向けた手続きを開始
  • 「ロングビーチ」は1961年9月に就役し、1995年5月に退役した世界初の原子力水上戦闘艦
  • 退役後も中央船体は放射化の懸念から解体されず、ピュージェット・サウンド海軍造船所に係留されたままだった
  • 2026年6月、米海軍が中央船体の輸送・解体・処分が可能な事業者選定のための市場調査を開始
  • 艦はミサイル主兵装と大型フェーズドアレイレーダーを搭載した革新的設計だったが、費用対効果の問題から同型艦は建造されなかった

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