C-390ミレニアム輸送機が滑走路を離陸する様子。機体側面にはエンブラエルのロゴとギリシャ空軍のマークが見える。
C-390ミレニアム輸送機が滑走路を離陸する様子。機体側面にはエンブラエルのロゴとギリシャ空軍のマークが見える。

C-130の後継機選びで欧州各国がC-390に注目する中、ギリシャの決定は今後の展開を示唆する手がかりです。

ギリシャ、C-130後継にC-390選択 記事の流れと主な事実

ギリシャ議会は2026年、米国製C-130輸送機の後継機としてブラジル・エンブラエル製のC-390を正式に採用することを承認した。取得資金として3機で6億ユーロを承認し、ポルトガルの調達オプションを活用して2027年までに初号機を導入する計画だ。これにより、C-390を導入する国は10カ国以上に拡大し、欧州を中心に中型軍用輸送機の更新需要が活発化している。既にオランダ、スウェーデン、オーストリア、チェコ、韓国などが採用を決定しており、リトアニアやスロバキアも正式発注に向けて交渉を進めている。

エンブラエルは現在の年間6機体制から2020年代末までに年間10機体制へ生産能力を引き上げる計画だ。同社はKC-390の潜在市場を最大450機と見積もっており、これは米国市場を除いた数字である。C-390は空中給油能力を持つKC-390ミレニアムとしての需要も高まっており、ノースロップ・グラマンと共同で伸縮式給油ブームの開発を進めている。既存機への後付け対応を目指しており、運用国の追加発注が投資の妥当性を左右する見通しだ。

C-130は世界中で約1,500機が運用され、平均機齢が30年を超える老朽化が進んでいる。アフガニスタン撤退やウクライナ侵攻を経て、欧州各国は旧式輸送機の限界を再認識。C-130JやA400Mと競合する形で、C-390がコスト性能比や技術移転の柔軟性で優位を占めつつある。一方、米国市場への進出は依然不透明で、米空軍の次期空中給油機プログラムへの参入は不確実な状況だ。

主な事実

  • ギリシャ議会がC-390導入を承認し、3機取得に6億ユーロを確保した。
  • エンブラエルは2020年代末までにC-390の年間生産能力を10機に引き上げる計画だ。
  • C-390の潜在市場規模は最大450機とされ、米国を除く欧州・中東・アジアで需要が拡大している。
  • ノースロップ・グラマンと共同で自律型空中給油ブームの開発を進めており、既存機への後付けも可能にする設計を目指している。
  • オランダ、スウェーデン、オーストリア、チェコ、韓国などが既に採用を決定し、リトアニアとスロバキアも正式発注を検討中だ。
  • C-130の平均機齢は30年以上で、欧州各国が輸送機の近代化を進めている。

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